プロが教える工場・倉庫の雨漏り・防水対策!防水シート施工の選び方とポイント
川名 誠一
こんにちは、ハウスメイク牛久です。
雨の多い季節がやってくると増えてくるのが雨漏りについてのご相談です。
「雨漏りによって大切な設備が濡れてしまい、補修が必要になって余計なコストが掛かってしまった」
「浸水エリアでの作業がストップしてしまい、工場(倉庫)の稼働効率が下がって機会損失が…」
「荷物が濡れてしまったので、廃棄が必要となってしまい、取引先にも迷惑が掛かった」
といったお悩みをたくさん聞いてまいりました。
そんな工場・倉庫の雨漏りですが、適切なメンテナンスと防水シート施工によって防げることが多いのも事実。
事前に備えることでトラブルを未然に防いでおきたいですよね。
今回の記事では、工場・倉庫の防水で活躍する「防水シート」にクローズアップして、防水シートの種類と選び方から、適切な施工方法についてご紹介していきます。
施工会社の選定や、見積もり内容を検討する際の助力になれば幸いです。
防水シート施工の重要性
まず、改めてになりますが、工場や倉庫の外壁・屋根に防水シートを施工することは、建物の長寿命化と維持コストの削減につながるため非常に重要です。
防水シートは雨水や湿気の侵入を防ぎ、建物内部の劣化を防ぐ役割を果たします。
特に、大型の工場や倉庫では、外壁や屋根の面積が広いため、防水対策が不十分だと被害も大きくなります。
防水シートを適切に施工することで、建物の劣化を防ぎ、結果的にメンテナンスコストの削減につながります。
また、防水シートは外部環境から建物を保護するだけでなく、断熱効果も得られることから内部環境の快適性を保つためにも重要な役割を果たします。
防水シートの種類と選び方
それでは防水シートの種類と特徴を解説していきます。
アスファルト系防水シート
広く一般に普及しているアスファルトルーフィングを貼り付けることで防水性を期待する工法です。
戸建て住宅の屋根防水にも利用されており、導入事例が多いことから高い信頼性と実績を誇りますが、アスファルト自体が「高温にも低温にも弱い」という性質があります。耐用年数は10年ほどと長期間の使用は期待できない素材となっています。
夏の炎天下では柔らかくなり、10度以下になる環境では硬化するので、状態変化を繰り返していくことで柔軟性を失っていきます。そうした経年劣化が進むとひびや亀裂が生じてしまい、雨漏り・浸水の原因となります。
短期利用の倉庫や、施工の容易な箇所の防水工事を安価に済ませたい場合に検討したいですね。
改質アスファルト系防水シート
改質ゴムアスファルトルーフィングと言われる、アスファルトルーティングの欠点を克服するために改良を加えられたアスファルト系防水シートです。アスファルトにゴムや合成樹脂、ポリマーやプラスティックを混ぜ合わせることで防水性・耐久性を向上させています。
経年劣化に強くなったことで耐用年数は20年ほどとなっています。
ポリオレフィン系防水シート
ポリオレフィン系防水シートは、耐候性や耐久性に優れており、長期間の使用が可能です。製品にもよりますが耐用年数25年や30年を保証しているものも。(POLYFIN、Kプラスルーフガード30など)
柔軟性が高く、施工も容易なため、広い面積の屋根や外壁に最適です。また、軽量であるため、建物への負担も軽減されます。これにより、地震等の揺れの影響を抑えられ、建物の構造を長期間保つことができます。
塩化ビニル系防水シート
塩化ビニル系防水シートは、耐薬品性や耐候性が高く、工場などの過酷な環境にも対応できます。また、カラーバリエーションが豊富で、美観を重視する建物にも適しています。このタイプの防水シートは、外観を損なわずに防水機能を提供するため、デザイン性を求める工場や倉庫に特におすすめです。
標準耐用年数は10年~20年です。
ゴム系防水シート
ゴム系防水シートは、伸縮性に優れており、温度変化や地震などの動きに強い特性を持っています。特に、地震が多い地域や温度差が大きい環境での使用に向いています。ゴム系防水シートの柔軟性は、建物の動きに追従するため、ひび割れの発生を防ぎ、長期間にわたって防水性能を維持します。耐用年数は10年から15年となっています。
塩化ビニル系防水シートが1.5mmから2.5mmあるのに対し、合成ゴム系防水シートは1.2mmから2.0mmと薄くなっています。
施工のメリットとして、屋根の下地を選ばずに施工できる点と、施工難度が比較的低いことから施工ムラが起きにくい点があげられます。
防水シートまとめ
防水シートの種類 | 耐用年数 | 工期 | コスト |
---|---|---|---|
アスファルト系 | 10年 |
長め |
高価 |
改質アスファルト系 | 20年 | 長め | 高価 |
ポリオレフィン系 | 25年~30年 | 短め | 安価 |
塩化ビニル系 | 10年~20年 | 短め | 安価 |
ゴム系防水 | 10年~15年 | 短め | 安価 |
防水シート施工のポイント
事前の下地処理
防水シートを長持ちさせるためには、事前の下地処理が重要です。下地の清掃や補修をしっかり行うことで、防水シートの密着性を高めることができます。下地処理を怠ると、防水シートの効果が半減し、早期の劣化を招く恐れがあります。そのため、事前の準備はしっかりと行う必要があります。
適切な施工技術
防水シートの施工には、専門的な技術が必要です。施工業者の選定は慎重に行い、経験豊富な業者に依頼することをお勧めします。適切な施工技術により、防水効果を最大限に引き出すことができます。また、施工の際には最新の技術や材料を使用することで、より高い防水性能を実現できます。
防水シート施工のメリット
防水シートを施工することで、建物の耐久性が向上し、メンテナンスコストを削減することができます。また、雨漏りや湿気による内部の劣化を防ぐことで、快適な作業環境を維持することができます。
防水シート施工は、工場や倉庫の外壁・屋根の保護に不可欠です。
当社の強み
当社はおかげさまで地域の皆さまに信頼・評価され、これまで累計7000棟以上の外壁・屋根の塗装を任されてきました。
施工する職人はすべて自社で雇用し、多くの建物での施工経験により、様々な状況に対応できる技術とノウハウを蓄積しています。
さらに、当社は自社施工により中間マージンをカットしているため、コストパフォーマンスにも優れています。自社で一貫して施工を行うことで、高品質なサービスをリーズナブルな価格で提供することが可能です。
当社は創業35年の歴史を持ち、長年にわたり多くのお客様から信頼を得てきました。長い歴史は、品質と信頼の証と自負しております。
そして、2019年以降工事トラブル0件という実績も多くの研鑽の上にあるものと考えております。今後も工事トラブルのない施工を実現するために、徹底した品質管理と安全対策を行っております。
防水シート施工の具体的な流れ
現地調査と診断
施工の第一歩は、現地調査と診断です。現地調査では、建物の状態を詳しくチェックし、どのような防水シートが最適かを診断します。この段階で、建物の特性や環境条件を把握し、最適な施工プランを立てます。
施工計画の立案
調査結果をもとに、具体的な施工計画を立案します。施工計画には、使用する防水シートの種類、施工方法、スケジュール、コストなどが含まれます。お客様との打ち合わせを通じて、詳細な計画を作成し、納得いただける内容を提供します。
下地処理と施工
施工計画に基づき、まずは下地処理を行います。下地処理が終わったら、いよいよ防水シートの施工に入ります。施工は専門の技術者が行い、高い技術と品質を保証します。施工中は、安全管理を徹底し、トラブルのない作業を心がけます。
仕上げと検査
施工が完了したら、仕上げ作業と検査を行います。仕上げ作業では、防水シートの密着性や仕上がりをチェックし、問題がないか確認します。検査では、施工が計画通りに行われたか、品質が確保されているかを確認します。最後に、お客様に施工内容を説明し、ご納得いただいた上で完了となります。
防水シート施工後のメンテナンス
防水シート施工後も、定期的なメンテナンスが重要です。メンテナンスを怠ると、劣化が進み、防水性能が低下する恐れがあります。当社では、施工後の定期点検やメンテナンスサービスも提供しており、長期間にわたって安心してご使用いただけます。
まとめ
防水シート施工は、工場や倉庫の外壁・屋根の保護に不可欠です。適切な防水シートを選び、専門的な施工を行うことで、建物の長寿命化を実現しましょう。私たちの経験と実績、そして信頼に基づく施工サービスで、皆様の大切な建物を守ります。防水シート施工についてのご相談やお見積もりは、お気軽にお問い合わせください。