【熱中症対策】工場・倉庫の屋根からの輻射熱を防ぐ方法おすすめ4選
川名 誠一
厳しい暑さが続く中、工場や倉庫内の暑さ対策は、労働環境の改善だけでなく、熱中症予防の観点からも重要です。
特に、屋根からの輻射熱は室温上昇の大きな要因となっており、従業員の健康に深刻な影響を与える可能性があり、熱中症のリスクを高める原因の一つです。
今回の記事では、屋根外壁の塗装会社の専門家として、工場・倉庫の屋根からの輻射熱を防ぐおすすめの方法を4つご紹介します。作業環境の改善と熱中症予防にお役立てください。
工場・倉庫の屋根からの輻射熱を防ぐ方法おすすめ4選
1. 遮熱塗料(断熱塗料)の塗布
遮熱塗料(断熱塗料)を屋根に塗布することで、輻射熱の影響を大幅に軽減できます。遮熱塗料(断熱塗料)は、太陽光中の近赤外線(熱の原因となる光)の反射率を高め、屋根表面の温度上昇を抑える塗料です。
室内への熱の侵入を軽減し、冷房効率を向上させることができます。 結果的に、電気代節約にもつながります。
断熱塗料のメリット
- 屋根表面温度の低減: 断熱塗料を塗布することで、屋根の表面温度が下がり、屋内温度の上昇を抑えます。
- 冷房効率の向上: 工場内部の室温上昇を防ぐことで冷房効率が高まり、空調費用の節約にもつながります。
- 耐久性の向上: 屋根材の劣化を防ぎ、長期間にわたって効果を発揮します。
断熱塗料のデメリット
- 初期費用: 断熱塗料の種類によってはコストが想定よりかかる場合があります。
効果が高く、耐用年数が長いほど施工のコストは上がりますが、長期的な視点で見ると塗り替え回数が減りますのでコストメリットは高くなります。 - 専門的な施工: 効果を最大限に引き出すためには、適切な下処理や塗装処理が必要です。
高所作業になることや塗装の知識が必要となるため専門業者へ依頼しましょう。
遮熱塗料の種類と選び方
遮熱塗料には、アクリル系、ウレタン系、シリコン系、フッ素系など、様々な種類があります。それぞれ耐用年数が異なりますが、長持ちする塗料を選びたい場合は、シリコン系やフッ素系がおすすめです。
- アクリル系塗料:6年
- ウレタン系塗料:8年~10年
- シリコン系塗料:10年~15年
- フッ素系塗料:15年~20年以上
遮熱塗料を選ぶポイントは耐用年数以外にも以下のような点があります。
- 耐用年数: 長持ちするシリコン系やフッ素系がおすすめ
- 反射率: 反射率が高いほど効果が高い
- 価格: 施工費用だけでなく、塗り替えの頻度も考慮する
- 施工業者: 経験豊富な業者を選ぶ
2. 屋根への遮熱シートの設置
遮熱シートを屋根に設置することも、輻射熱を防ぐ効果的な方法の一つです。遮熱シートは、太陽光を反射し、熱の侵入を防ぐ素材で作られています。
遮熱シートのメリット
- 即効性: 設置後すぐに遮熱効果が得られます。
- 軽量: 屋根に追加の負荷をかけることなく設置可能です。
- 経済的: 遮熱塗料よりも安価に施工できます。
- 工期が短い: 施工期間が比較的短くなっています。
遮熱シートのデメリット
- 耐久性: 長期間使用すると劣化し、効果が減少することがあります。製品の種類によって劣化のしやすさも変わるので価格だけでなく耐用年数も考慮に入れると良いでしょう。
- 見た目: 屋根の美観に影響を与える場合があります。塗装の自然な見た目とは異なるため、デザイン性を意識する場合には不向きかもしれません。
- 風雨の影響: 物理的な汚損の影響を受けるため、寒暖差や気候の変化が激しい地域では不向きとなることがあります。
3. 屋根の二重化(カバー工法)
屋根の二重化(カバー工法)とは、既存の屋根の上に遮熱効果のある新しい屋根を被せることで、空気層を作って断熱・遮熱効果を高める方法です。屋根を二重化することで、屋根表面の温度上昇を大幅に抑制することができます。また、室内への音の侵入を防ぐ効果もあります。
屋根二重化のメリット
- 断熱・遮熱効果の向上: 二重構造にすることで、熱の伝導を大幅に抑えます。
- 防水性能の強化: 新しい屋根材を追加することで、防水性能も向上します。
- 耐久性の高さ: シートや塗装とは異なり、屋根自体に遮熱効果が付加されているため、耐久性が高い工法です。
- 作業の迅速性: 既存の屋根を撤去せずに工事が進められるため、工期が短くなります。
屋根二重化のデメリット
- 追加の重量: 屋根にかかる負荷が増えるため、構造強度の確認が必要です。
- 初期コスト: 新しい屋根材と施工費用がかかります。
二重化ではなく、既存の屋根を撤去し、遮熱効果のある新しい屋根を設置する「葺き替え」という方法もあります。この場合、重量によるデメリットは減りますが、工期やコスト面のデメリットが増えます。
4. 遮熱フィルムの活用
遮熱フィルムを窓やガラス部分に貼ることで、輻射熱を防ぐことができます。遮熱フィルムは、太陽光の熱を反射し、室内温度の上昇を防ぐ効果があります。
屋根に施工する遮熱シートとは異なり、窓やガラス部分への施工となるため、ほかの方法と組み合わせることでより大きな効果を期待できます。
遮熱フィルムのメリット
- 高い遮熱効果: 太陽光の熱を効果的に反射し、室内温度の上昇を抑えます。
- 紫外線カット: 紫外線をカットするため、家具や設備の劣化を防ぎます。
- 視界を妨げない: 透明度が高く、外の景色を楽しみながら遮熱効果を得ることができます。
遮熱フィルムのデメリット
- 貼り替えが必要: フィルムは経年劣化するため、定期的な貼り替えが必要です。
- 設置費用: 高品質のフィルムはコストがかかる場合があります。
- 単体での効果は低い: 窓やガラス部分だけの措置では暑さ対策としては不十分なため、他の方法との組み合わせが必要です。
工場・倉庫の屋根からの輻射熱を防ぐ方法まとめ
屋根からの輻射熱を防ぐ方法として、外壁塗装のプロとして屋根への対策をメインにご紹介させていただきました。
断熱塗料、遮熱シート、屋根緑化、遮熱フィルムなど、それぞれの方法には特長やメリットがあります。効果的な対策を実施することで、作業環境を改善し、熱中症のリスクを低減することができます。どの方法が最適かは、工場や倉庫の状況や予算に応じて選択することが重要です。
弊社では、これらの対策に関する専門的なアドバイスと施工サービスを提供しています。工場や倉庫の作業環境改善に向けたご相談やお見積もりのご依頼は、お気軽にお問い合わせください。経験豊富なスタッフが最適なソリューションを提案し、安心・安全な作業環境づくりをサポートいたします。
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※今回紹介した以外にも工場改修工事としてはさまざまな対策があります。
具体的にはシーリングファン設置による換気性能の向上や、最新の空調設備の改修、屋上の緑化やスプリンクラーによる屋根散水などがありますので、ご興味がありましたら当社までお気軽にお問合せください。